2006年6月、今から10年前カンボジアの北西部タイ国境に接する、ここタサエン地区に地雷処理をするために来た。

当時はバッタンバン州都から車で7時間をかけ、雨期の時期は泥濘地の道路をゆっくり、ゆっくり走り、乾期には前が見えない程の砂埃の道を走った。
車のエアコンが故障した時などは最悪。

そんな時期でも日本からの訪問者が相次ぎ、年間100人を超えた。
60%が大学生などのスタディーツアー。
もう社会人になりバリバリ活躍しているのだろうかと。

当時の滞在感想文を読むと、「自分の原点に戻れた」、「一生忘れられない経験に」、「村の人、子供達の笑顔や優しさが忘れられない」、「人生の転機になった」、「私の人生を変える出来事」、「人生観や価値観が変わりました」、「人の幸せとは」、「心の豊かさとは」、「また絶対に来ます」など気付きと感動を得て帰国された。

10年が過ぎた今、1000人以上の日本の方がここタサエンの宿舎に滞在し、地雷処理や村の生活を見られ、自分を見つめ直し、日本の在り方を考えたりされた。

私は、「ここから日本の良いところも、悪いところもよ~~く見えますから・・・」と。
日常生活に流される現状を思うと、人は感動をずっと持ち続けることは難しいが、是非ここでの感動を時には思い出して貰えればと。

また、「小さな悩みも吹っ飛びました」と幸せ感を感じられたように、今でも幸せ感を感じて活躍されていることを切に願う。タサエンにて。

(高山著)